逡巡

逡巡って言葉、いいな、と思った。日記を書きながら。
ねじまき鳥さんと仕事の打ち合わせで顔を合わせた。今回は他のメンバー抜きでいくつか決めないといけない事が重なったので二人だけで。個人的な感情は存在しつつ、仕事は仕事。30分位で終了。気まづいわけでも、不自然でも無く淡々と。

逡巡って言葉。今日の午後のような日の為に用意されたとしよう。

外は快晴。春の歌。
去年の今日、悲劇が起った日。
1年経ったけど悲しみはいつでも新しい悲しみを持ってくるんだろう。日々。
大波にのみ込まれた人生。
あっけなく終わった人生、続いていく人生。
希望と再生と。私にはわからない。テレビの報道を2回だけ観ただけで十分なほど混乱した。それ以来テレビは観てない。
幼い姉妹が手をつないで高台の山のほうで見つかった、最後は二人で居られたから良かった、と言いながら、こらえきれずに泣いたお父さん。その姿を見たらテレビを消した。十分だった。今でも涙が出る。お父さんの気持ちは、1年経った今日、まだまだ消えるわけないと思う。私は忘れないでいよう、と思う。あのお父さんが、冷静に状況を話していて、二人の姉妹が手をつないで発見されたんで、という箇所になってふいに崩れた、その瞬間の悲しみを。

「絶望に勝ったんじゃなくて、希望に負けたんです」
監督の言葉に心が動いた。
来週、映画「ヒミズ」を観にいこう。